1~3月GDPはマイナス成長…実質賃金がプラスになるのはいつ?
また、総務省が発表した3月の家計調査では、2人以上の世帯の消費支出は31万8713円と、物価の影響を除いた実質で前年同月比1.2%の減少は13カ月連続だ。
こうしたマイナス要因を踏まえつつも、ニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員がこう述べる。
「円安による原材料価格の上昇で物の価格が上昇し物価を押し上げてきましたが、いまは物からサービス価格の値上がりが物価を押し上げています。しかし、昨年からの賃上げで今後は徐々にサービス価格も落ち着き、同時に上昇を続けた物価も10~12月には2%前半に下がり、実質賃金上昇率がプラスに転じると予想します」
■定額減税や子育て世代への給付も消費改善に
実質賃金がプラスに転じ物価が下がれば、可処分所得の使えるおカネが増え個人消費は改善することになる。さらに、6月から実施される定額減税や子育て世代への給付も消費改善の大きな要素になることは間違いないだろう。そのうえで、久我氏がこう指摘する。