著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

西友(上)北海道・九州から撤退…道内9店舗を手に入れたイオン北海道の狙い

公開日: 更新日:

 イズミの開示資料によると西友の九州事業の売上高は969億円(22年12月期)だった。

 食品スーパーのサニーは福岡市の百貨店「岩田屋」(現・岩田屋三越)と伊藤忠商事が共同で設立。1963年、熊本市に1号店を開店した。店舗網を拡大していたが、百貨店事業が不振に陥っていた岩田屋は再建策の一環として2001年に保有するサニー全株式を西友に売却した。

 広島で創業したイズミは1995年に九州へ進出し、福岡、佐賀など5県で大型ショッピングモール「ゆめタウン」や、「ゆめマート」など84店を展開している。イズミが運営する190店(2023年2月末、連結)のうち九州地区が半数を占める。

 イズミは2025年度までの中期経営計画で福岡県を重点エリアの一つと位置づけ、M&A(合併・買収)を進めている。1月には大分県内の食品スーパー、サンライフの買収を発表。西友からサニーなど店舗を譲り受けると、九州で160店体制になる。

 イズミのライバルのイオン九州は24年度から3年間の中期経営計画で、福岡県で小型スーパーなど110店を出店する。同県の店舗数は200店規模となる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇