経団連の会長人事(上)後継レースは「ソニー吉田憲一郎会長」を軸に置くという説
日本経済団体連合会(経団連)は5月31日、都内で定時総会を開いた。十倉雅和会長(住友化学会長)の任期は残り1年となった。十倉氏は記者会見で後任の会長人事について、「後任者は決めていないが、選ぶのに困るくらいたくさん適した人がいる」と述べた。
歴代会長は副会長で、製造業の会長か社長から選ぶケースが目立つが、十倉氏は「もう製造業にこだわる時代ではない。いろんな業界から適正な人物を選びたい」と話した。
日本製鉄の橋本英二会長(68)、ソニーグループの吉田憲一郎会長(64)、日立製作所の東原敏昭会長(69)、NTTの澤田純会長(68)と、久しぶりに会長候補の資格を持つ有力副会長が揃った。
「十倉さんがソニー推しなのか、自分が会長に指名してもらった恩義を感じている日立乗りなのか。もうひとつはっきりしない」との声が出ている。
十倉氏は14代会長、中西宏明氏(日立製作所会長)が病に倒れたため、急きょ、リリーフとして15代会長に就いた。その後、中西氏が亡くなり、“ポスト十倉”の後任会長には日立の東原会長(中西会長時代に副会長に就任)を選ぶのではと取り沙汰されている。