石破首相「政策活動費」温存→“裏金隠し”に20億円実弾投入!党首討論で「衆院選に使う」明言の二枚舌
「法律で許されている範囲内で適切に使う」──堂々たる開き直りだ。石破首相の口から仰天発言が飛び出したのは、9日の党首討論。事実上の「裏金」として批判の強い政策活動費(政活費)について、今回の衆院選でも「使う」とキッパリと明言したのだ。裏金隠し選挙に巨額の“実弾”が飛び交うことを意味し、そのために石破自民党が準備したカネは、実に20億円近くに及びそうだ。
政活費は党から幹事長や選対委員長ら幹部に渡り、領収書不要で使途の報告義務のないブラックボックス。合法的とはいえ、実態は裏金そのものだ。通常国会の政治改革論議でも俎上に載ったが、結局は「温存」で決着。自民などが成立させた改正政治資金規正法では毎年大まかな使途を公開するが、領収書の公開は10年も先の話だ。しかも具体策は検討事項にとどまり、再来年1月1日の施行まで現状のまま。ザル法たるゆえんである。
しかし、先の自民党総裁選で茂木前幹事長が突然、政活費の「廃止」を打ち出すと、小泉選対委員長も同調。他にも高市前経済安保相ら大半の候補者が廃止や透明化を訴え、石破首相も総裁選中は「廃止も一つの考え方」と語っていた。
てっきり自民も政活費廃止に踏み切るかと思いきや、いざ選挙本番となると石破首相は手のひら返し。10日発表の衆院選公約には政活費に関し〈将来的な廃止も念頭に透明性を確保する〉と明記したが、その公約を掲げる選挙に党のトップが「使う」と表明したのだ。何たる二枚舌か。
政活費の大半は選挙に浪費しているのが定説で、例えば幹事長が各候補の応援演説に行くたび、「陣中見舞い」として現金を持っていくという。その額は「1回200万円ほど」(自民党関係者)が相場とされ、重点候補には多めに渡すこともあるそうだ。