著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

大本営参謀がソ連側に手渡した文書

公開日: 更新日:
ソ連のシベリア抑留・強制労働による損害賠償訴訟で請求棄却の判決後、集会を開き抗議する原告ら(C)共同通信社

 大本営参謀の間には、対米英戦争を「百年戦争」と見る者が存在したと裏づけられる事実が、ある時期から不意に明らかになった。そのことを改めて書いておこうと思う。

 1990年代に入って、ソ連の社会主義体制はあっという間に崩壊していった。人類の理想郷と言われた社会主義体制は、なん…

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