問われる公明党の矜持…旧安倍派4幹部の参考人招致へ西田幹事長は「賛成」におわせ
衆院選では就任したばかりの代表が落選
4幹部に同じ理屈は通用しない。下村氏は浪人中の身とはいえ、大臣経験者の上、「総理を目指す男」でもある。事と次第をたださなければ、裏金事件に幕引きは訪れない。公明の矜持の見せどころだ。
「公明党側は明言を避けていますが、与党の幹事長、国対委員長会談で西田幹事長は〈松本氏のケースとは違う対応を迫られる〉などと発言。招致賛成をにおわせている。とはいえ、土壇場になってみなければ分かりません」(野党中堅議員)
昨秋の衆院選で、公明は自民が非公認とした裏金候補にまで推薦を出し、ひんしゅくを買って大敗した。中途半端な背水の陣を敷き、小選挙区候補の比例重複を見送ったことから、就任したばかりだった石井啓一前代表が落選。
比例得票は過去最少で、600万票を割り込んだ。
「公明党は夏の東京都議選について、自民党候補を推薦しない方針です。支持母体の創価学会が宗教法人としての認証を都から受けた歴史的背景から、都議選を最重要視。現有議席から1人減らした22人の全員当選に向けて必死です。都議会自民党にも飛び火した裏金事件に厳しい態度で臨もうということですが、まずは国会対応が試金石になるんじゃないか」(前出の永田町関係者)
石破首相はきのう(5日)の参院予算委員会で招致について、「どなたを対象にするかまだ議論はあるが、国政、党務で枢要な地位を果たされた方々だ。参考人について国会のご判断があれば、党として真相の解明のために必要な協力はしていくべきだ」と答弁。遠慮も忖度も不要だ。金権腐敗を容認するのか。旗幟鮮明にしなければ、やはり「下駄の雪」とのそしりは免れない。
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