秋田・鹿角市の地元消防隊員が遭難者を捜索中…制服姿のまま「旬のタケノコ採り」をしていた
高額で取引される名産品
タケノコ採りがバレたきっかけは、ネットメディアの「現代ビジネス」の記事だった。現場にいた佐藤さんの知人の話として<捜索隊の中には、待機中にタケノコを採って袋に入れている者もいました。ヒマだったのか何なのか分かりませんが、あまり真剣に捜索しているようには見受けられませんでした。佐藤さんを捜すのではなく、なんとタケノコを探していたのです>と報じたのだ。
この記事を受け、消防本部は当日出動した7人の消防隊員に確認したところ、この男性消防隊員が「私が採りました」と申し出た。
聞き取りに対し、「昼休み中にたまたまタケノコが生えているのが目についたので、採ってしまった」と話しているという。
消防本部警防予防課担当者は「休憩中とはいえ、遭難者やご家族の心情を考えると、適切ではなかったと考えています」として、消防隊員を14日付で口頭注意した。
「ネマガリダケは細いタケノコで、標高が高いところでしか採れないため、他の山菜より高値で取引されます。シーズンは5~7月です。味は上品で香りも良く、新鮮なものは味噌をつけて生で食べられますし、天ぷらや煮物、焼き物、味噌汁にも合います。絶品です。特に十和田大湯の山林に自生するネマガリダケはあくが少なく、軟らかい。1キロ当たり2000円程度から、太くて鮮度のいいものは4000円以上で販売されることもあります。販売目的で採りに来る人もいます」(地元関係者)
偶然、旬の食材を見つけ、つい目がくらんでしまったのか。