日本野球機構も困惑…楽天マー君「メジャー移籍」に選手会が“横ヤリ”の波紋
「選手会の行動にはNPBも困惑している。伊藤法規部長は『1年半にわたって選手会には交渉の進捗状況を説明してきた』と言っていたが、選手会の松原事務局長がNPBに提出した意見書は、もともとポスティングはNPBの選手をMLBが獲得する場合にだけ適用される不平等条約などと、そもそも論から始まっている。これを改善せよというのでは、交渉が進まないどころか、ゼロに戻すようなもの。選手会はかねて、最高入札球団が交渉権を得る従来の方式ではなく、複数球団と交渉できるシステムを導入すべきと主張している。最低限、その要求をのませるための交渉術なんだろうが……」(NPBに近い球界関係者)
<無秩序状態認めないメジャー>
そもそもということで言えば、メジャー球団側も交渉権を得るためだけに何十億円ものカネが必要になる入札制度は、消滅したって構わない。ただ、今回はシーズンで24勝無敗の成績を残した田中がいる。どこに入ってもすぐに先発ローテの一角を担える逸材を何としてでもメジャーに引き入れたいから、妥協するところは妥協して、新入札制度を合意寸前まで持っていった。これ以上の譲歩は考えられない。