星野監督vs落合GM 井端ら補強巡り“全面戦争”へ
全盛時に比べれば、確かに井端の力は衰えた。それでも芸術的ともいえる右打ちや内野守備は、選手層の薄い楽天なら戦力になる。落合GMによる遺恨から再起のモチベーションも高いはずだ。
<星野色一掃>
そもそも、「星野と落合」、互いに嫌悪感を持っているといわれている。
04年、正式な指導者経験がないまま中日監督になった落合GMは、コーチ全員を集めると「いかなる理由があっても選手に手を上げない」という誓約書を書かせた。
「ここの選手は殴られて恐怖心で野球をやっている」と体罰禁止令を打ち出した。「鉄拳制裁」が代名詞だった星野流を「誤った指導法」と断じたのである。
さらにオレ流監督の1年目はトレードを凍結。目立った補強は元横浜投手のグスマンだけに抑えながら、いきなりリーグ優勝を果たした。
「あれも毎年のように大金を投じ、大型補強を繰り返しながら中日では通算11年も監督をやって、リーグ優勝が2度しかできなかった星野監督への当てつけです。そういえば、星野監督が87年から採用したドジャース・デザインのユニホームも刷新。キャンプの宿舎、公式戦の遠征で使うホテルも星野時代から契約しているところをやめた。まさに星野流の一掃でしたね」と、中日OBは当時を振り返る。