相思相愛のはずが…FA涌井ロッテ入り難航の裏に“仕掛け人”の存在
何だか雲行きが怪しくなってきた。西武からFA宣言した涌井秀章(27)のロッテ入りが難航している。
当初から個人的に親交が深い伊東監督率いるロッテと「相思相愛」といわれていたが、その伊東監督が3日、「交渉は難航しているみたい。(ロッテと涌井の)お互いの言い分にちょっとズレがある」と話せば、林球団本部長も「今の段階でお話しできることはない。いろいろとキャッチボールはしているんですが」と困惑するばかりだ。
あるチーム関係者に聞くと、「涌井が背番号とカネを含めた条件面でヘソを曲げているらしい」と漏らす。球団の関係者が“らしい”と伝聞で話すのは先月19日の初交渉以降、涌井と一度も対面交渉をしていないからだという。
「2度目の交渉から涌井が代理人とする弁護士を窓口に立てたからです。涌井はロッテ入りの条件として、背番号『16』または『18』を要求。そのうえで、来季からの2年間の総年俸として球団側に5億円程度を希望した。これにロッテ側が難色を示すと、涌井は交渉を代理人に一任。契約のスペシャリストに任せれば、自らの条件が貫けると思っているのでしょう。ロッテが現時点で用意している背番号は『13』、年俸は2年で4億円程度。代理人がこの条件に頑としてクビを縦に振らず、球団は頭を抱えているのです」(前出の関係者)
涌井には西武に戻る気持ちはない。獲得に名乗りを上げているのはロッテだけだから、最終的には落ち着くところに落ち着く。しかし、「最悪の場合、越年交渉もあるかもしれない」(前出の関係者)という状況。ゴネまくる姿勢は、新たな仲間となるロッテナインの心証も害す。