巨人ドラ1捕手小林 “阿部超え”の条件は「スタメン100試合」
元ヤクルト監督の古田(トヨタ自動車)も、1年目に106試合に出場し、ゴールデングラブ賞を獲得。最近では楽天の嶋(国学院大)も、ルーキーイヤーから125試合に出場し、盗塁阻止率リーグ2位を記録した。江の川高(現石見智翠館高)から大洋(現DeNA)へ入団した中日・谷繁兼任監督は、高卒ながら1年目から一軍にフル帯同。80試合に出場している。
捕手は経験がものをいうポジション。1年目にどうスタートを切るかが大事といえる。
■阪神では生え抜き捕手が育っていない
捕手が育たない典型はライバルの阪神だ。近年はFAなどで毎年のように捕手を補強。しかし、矢野以来、正捕手が固定できていない。長年生え抜き捕手が育たないことを指摘されながら何も変わらない。ここ30年で規定打席に到達した生え抜き捕手を見てみると、95年の関川しかいないのだ。
24歳の社会人出身ルーキーだけに、じっくり二軍で経験を積ませるほど若くはない。だったら、数十試合と言わず、100試合以上使ってみてはどうか。原監督は「慎之助の後釜育成を真剣に考える時期にきている」と話している。新人が「8番・捕手」に入っても、他がカバーしてくれるだけの戦力が巨人にはある。
長嶋監督がそうだったように、原監督が腹を決めなければ「阿部の後釜」なんて、いつまで経っても育たない。阿部が衰えてからでは遅いのだ。