日ハム鶴岡獲得が現実味増す 巨人・阿部の深刻な“状態”
日本シリーズ2戦目を落とした巨人の一番の敗因はもちろん、楽天先発の田中将大に手も足も出なかったことにある。3安打1得点。12三振を奪われ、伏兵・寺内の一発が出なければ、完封負けを食らうところだった。
しかし、セ某球団のスコアラーがこう言った。
「マー君を打ち崩せなかった打線はもちろんですが、気になったのは阿部です。二回に枡田、七回に聖沢と2盗塁を許したでしょ。いずれも2死から。高い確率で走ってくると警戒する場面で、やすやすと盗塁を決められた。致命的な2点目となった七回の失点は、その聖沢に本塁へ生還されて失ったもの。広島とのCSから阿部は、5度走られて4回決められている。今季終盤から、それまで平均2秒ちょっとだった阿部の二塁までの送球タイムがコンマ何秒だが、遅くなっているというデータはうちのチームでも挙がっていた。ちなみに2秒を切れば、プロでは『強肩』の部類に入る。3戦目以降、楽天は足でかき回してくるでしょう。阿部も来年3月で35歳。巨人が後継者に頭を抱えているのはよく分かる」
シーズン終盤に帯状疱疹(ほうしん)を患った阿部はここ数年、肉体的にも精神的にも満身創痍。腰とふくらはぎ、足首に古傷を抱えて、今季は一塁での先発出場が4試合あった。来季以降、正捕手としてのフル出場にはチーム内でも懐疑的な声が多く、先週のドラフトでは外れ1位で日本生命の小林誠司(24)を「近未来の正捕手候補」(原監督)として指名した。