爆弾抱えながら早くも力投…大竹も感染した“巨人ウイルス”
巨人で自分のペースを貫くことは難しい。FA選手のほとんどがそう感じるという。
広島から巨人へFA移籍した大竹寛(30)が宮崎合同自主トレ2日目の29日、初めてブルペンに入った。途中からブルペン捕手を座らせて25球を力投。「肩はつくってきているから」と話した。
当初からこれを懸念していたのが、同じく広島から巨人へFA移籍した経験を持つ川口投手総合コーチ。「右肩に爆弾を抱えているから開幕に間に合わせてくれればいい。スロースターターなのは分かっている」と助言していたが、やっぱりムリだった。前日の初日から16投手中11人がブルペン入り。FA入団の先輩でもある杉内が超ハイペースで飛ばしている姿を見たら、ノンビリもしていられなくなったのだろう。
大竹は右肩痛の影響で、10年からの2年間で9試合しか投げていない。古傷の再発を最も恐れていた。だから、ソフトバンクとのFA交渉の際には、春季キャンプでの独自調整を希望し、「自分のペースでやりたいというのを理解してもらった。大事なことなので」と控えめな男にしては珍しく、譲れない部分だと力説していた。それでもムリをせざるを得なくなるのが、層の厚い巨人なのだ。