日本の応援団も狙われる!? ソチ五輪「テロ標的」危険度
「こうしたテロ組織には、09年に終結したチェチェン紛争で夫を殺された妻たちの組織『黒い未亡人』も加わっている。彼女らは銭カネで動いているわけじゃない。夫のカタキという一念で、死に物狂いでやってきます。それこそ警察、消防などの緊急車両を奪って爆弾を積み、サイレンを鳴らしながら突っ込んでいくぐらいの芸当はやってのけるでしょう」(神浦元彰氏=前出)
真央や沙羅の応援団も危ない。昨年末にロシア南部のボルゴグラードで起きた連続爆破テロでは34人が死亡したが、犯行声明で「観光客にもプレゼントを用意している」と“無差別テロ”を予告していた。現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏がこう言う。
「警備員が多いということは、警備員に紛れ込みやすいともいえるし、ソチ以外の地域は、警備が手薄になる弱点がある。05年のロンドン同時爆破テロでも、スコットランドでサミットが開かれて手薄になっているところを狙われました。彼らの目的はプーチン大統領とロシア政府の権威を失墜させること。モスクワなどソチから離れた場所で決死の覚悟で連続テロを起こされたら、もう防ぎようがありません」
それが分かっているから米、英、仏、独の首脳はこぞって開会式を欠席するわけだ。が、安倍首相はロシアに恩を売って北方領土問題を進展させるためか、出席を決めた。テレビは五輪の前景気を煽っているが、そんな浮かれている場合ではない。