米アイスダンスは疑惑の「金」 IOCは八百長を見抜けるか
平和の祭典にもインチキがまかり通っているのか。
米国とロシアがフィギュアスケートの採点で裏取引していると仏紙に暴露された疑惑のアイスダンスはメリル・デービス、チャーリー・ホワイト組(米国)が合計195.52点で金メダル。フィギュアはロシアが団体とペア(ボロシャール、トランコフ組)で優勝し、アイスダンスは米国に花を持たせる“デキレース”だった。
折しも、国際オリンピック委員会(IOC)がスポーツを対象にした賭けに絡む八百長対策の強化に着手した。17日に会見したIOCのマイク・アダムスは「五輪競技がターゲットになった具体例はまだないが、違法賭博に絡んだ八百長はスポーツの高潔さを汚すもので、ドーピング以上に脅威を感じている」と断言。今後は国際刑事警察機構(ICPO)と連携し、八百長対策に1000万ドル(約10億2000万円)を投じるという。
IOCは「具体例はない」としているが、八百長の手口が巧妙化しており、尻尾をつかめていない可能性はある。
欧米のブックメーカーが八百長を最も警戒しているのはアイスホッケー、アルペンスキー。注目度があり、賭け金も高額になるからだ。アイスホッケーでは試合の行方を大きく左右する審判の買収に動く組織もあるといわれる。