井川や松坂とどう違う? 徐々に評価上がるマー君の「適応力」

公開日: 更新日:

 実際、ボールもマウンドも調整方法も、日本のプロ野球とは異なる。和田や藤川がいきなりヒジを痛めたのも、決してメジャー公認球と無関係ではない。野球評論家の吉井理人氏は「ボクもさほど意識はしていませんでしたけど、滑りやすくて若干大きなボールを投げるため、リリースのときに日本にいたとき以上にしっかりボールを握っていた。知らず知らず力が入って、次第に前腕の筋肉が張るようになった」と話している。慣れ親しんだボールやマウンドが変わっている以上、本人が意識しなくても体には負荷がかかるのだ。

 田中が本当にボールやマウンドに「適応している」かどうかはともかく、日米の差異をおくびにも出さない、ミスの言い訳に使わない姿勢は評価してよいのではないか。

「まだ野茂や長谷川がメジャーで投げているころは、ボールやマウンドの違いなど話題にもならなかった。環境が変わるのだから、多少の違いはあって当然。誰も頼まれてメジャーリーガーになったわけじゃない。自分の意思でメジャーに挑戦したのだから、つべこべ言うほうがおかしい。なのにいつの間にか、当たり前のようにイチャモンをつける選手が増えてしまいましたね」(野球評論家)

 田中が黙々と調整する姿に共感を覚える関係者は少なくない――。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動