浅田真央の「引退撤回」を画策するテレビ局の“商魂”
フィギュアスケートを取材する報道陣の最大の関心事は、いつ本人の口から「引退」の2文字が聞かれるかだという。
ソチ五輪で6位に終わった浅田真央(23)がこの世界選手権でどんな演技をするか。そんなことより、進退に血眼になっているのだ。
昨年来、浅田は一貫して「今季はスケーターとしての集大成」と公言。今季限りでの引退を決めていたはずだった。が、ソチ五輪後に「ハーフハーフ(半々)くらい」と発言を後退。現役続行をほのめかした。
浅田の去就を巡ってはスポンサー企業やスケート連盟など周囲の思惑もある。本人の一存では決められないことが決断を遅らせているといわれるが、ここにきてテレビ局も、逡巡(しゅんじゅん)する浅田に必死のアプローチを行っているという。
■CMスポンサー3割増
「特に浅田をジュニア時代から追い続けてきたフジテレビが、引退を撤回させようと目の色を変えている。フジが生中継している今回の世界選手権で、初日に行われた男子ショートプログラム(SP)の視聴率が13.2%を記録。昨年の同種目の10.8%を大きく上回った。局内では『羽生、真央効果』と盛り上がるだけでなく、改めて浅田人気の高さを見せ付けられた出来事もあった。世界選手権の中継が決まってから、スポットCMを提供したいとスポンサーが殺到。提供する企業数、スポンサー料金は前年の3割増しというから、ウハウハです。フジは放映権料などフィギュアスケートに年間10億円を超える投資をしている。浅田に代わるスターがいない現状では、引退されたらコンテンツとして成り立ちませんからね」(広告代理店関係者)