予算も地質も…前途多難な平昌五輪の救世主「浅田真央」
27日のショートプログラム(SP)で完璧な演技をみせた浅田真央(23)。1万8000人近い大観衆のスタンディングオベーションに笑顔を見せたが、ソチの前には「バンクーバー五輪の悔しさを晴らすには、やっぱり五輪しかない」と語っていた。29日のフリーで逃げ切り優勝を果たしても心のモヤモヤが晴れることはないだろう。
その真央が「出場するか否かに大会の成否がかかっている」とさえ言われているのが2018年開催の平昌五輪だ。
韓国は初の冬季五輪開催に約90億ドル(約9000億円)の開催予算を組む。これは500億ドルを投入したソチの5分の1以下。設備投資が少ない上、現時点でボブスレーやリュージュの競技施設もない。アルペンスキーの滑降で使う山の標高差は最低条件の800メートルはどうにか確保できるものの、アルペンコースを造るには積雪量が少ない。「開催地を変更しろ!」なんて声も聞こえてくる。
「韓国は、72年札幌、98年長野の2度の開催実績のある日本に資金、技術の両面で援助を求めたいのが本音。でも、20年に東京五輪を控える日本は韓国のことなどにかまっていられない。従軍慰安婦や領土問題などで関係が悪化しているからなおさらでしょう」(アマ競技関係者)