早大が新プロジェクト導入 球界から“野球バカ”が消える日
■スポーツで食えるのはひと握り
そんな折、早大が野球部を含む44ある運動部の約2400人を対象に、4年間できちんと卒業できるように支援する「早稲田プロジェクト」を新年度から導入した。最低基準単位に2学期連続で達しなかった部員は、基準を満たすまで練習や対外試合への出場を禁止するという。
2012年まで中大野球部監督を務めた高橋善正氏(評論家)はこう言う。
「私が中大野球部の監督の時も、部員には練習より講義を優先させた。ちゃんと卒業しないと企業も採用しないし、高卒扱いになるケースもある。野球を含めスポーツでメシが食えるのはホンの少数。それは早大も同じでしょう。選手、チームのレベルアップからいえばマイナスです。でも運動だけやって社会に出て、なんだ早大を卒業してるのに何も知らないのか、というような声が聞かれるようになったのではないか。企業、社会も厳しくなっている。少子化で大学の競争も激しい。今から考えれば昔は夢のようでしたが、早大のやり方は今の風潮。いずれならう大学が増えてくると思う」
考えてみれば学生が勉強するのは当たり前だが、早大も大学の名前を上げようと、“〇〇バカ”を集めるやり方をやっと反省したということか。いずれプロ野球から“野球バカ”がいなくなるかも知れない。