ヤ軍首脳陣が危惧するマー君「メジャー1年目」数々の壁
■「手首の使い方が気になる」
田中の入団時、ヤンキースのキャッシュマンGMは、「昨季の登板過多? 不安は否定しないが、タナカの才能と年齢、スカウトの報告を含めてリスクを承知で獲得した」と故障の可能性を否定しなかった。
キャッシュマンGMの右腕といわれるヤ軍のビリー・エプラーGM補佐は昨年、田中の視察で何度か来日。そのときに作成されたスカウティングリポートには、「投げるときの手首の使い方が気になる。このままいけば2年以内に故障する可能性もあると記されていたらしい」(選手代理人関係者)という。
ヤンキースの首脳陣は田中の体調、コンディションをしきりに気遣っている。本来ならサバシア、黒田に続く3番手として起用するところを、あえて4番手にしたのは4月のローテーションを楽にするため。中4日はこの日が2回目。残りは中5~6日だった。ピネダが不正投球でローテを外れた後も、登板日は動かさない方針だという。ルーキーの体に配慮しているのは、なにより故障を恐れているからだ。
開幕から順風満帆の田中だが、今後もこのままいく保証はどこにもない。