ヤ軍首脳陣が危惧するマー君「メジャー1年目」数々の壁
しかし、日本の球場のマウンドと比べ、質や傾斜が変わっているのは事実。張りや痛みにつながるかには個人差があっても、マウンドの変化が下半身に負荷をかけているのは間違いない。
■肉体を蝕むのはマウンドだけじゃない
負担になるのは、マウンドだけに限らない。日本より大きく、滑りやすいメジャー公認球、中4日の登板間隔……それが具体的な故障や異常につながるかどうかは人それぞれでも、異なる環境下でのプレーは肉体にボディーブローのようなダメージを与える。
楽天にいた7年間、田中の活躍は隔年だった。入団1年目にいきなり11勝するも、翌08年は右上腕二頭筋長頭部の炎症で9勝止まり。09年には15勝したものの、翌10年は右大胸筋部分断裂で投球回が過去最少の155回にとどまった。11年には19勝で最多勝を獲得しながら、翌12年は腰痛で10勝に終わった。
順番でいけば、今年はどこかを故障してもおかしくない。まして公式戦24連勝というとてつもない記録をつくり、フル回転でチームを日本一に導いた翌年だ。ただでさえ疲労が蓄積しているところに、新たな環境でプレーするダメージやストレスはかなりのもの。7年160億円のプレッシャーも、重くのしかかる。