休場の横綱・日馬富士 満身創痍でもすんなり引退できない理由
いよいよ正念場か。5日目から休場となった横綱日馬富士(30)。4日目の立ち合いで負傷し、右目から流血。眼窩内壁骨折で、休場を決めた。
さらに嘉風のマゲを掴み、横綱としては初となる2度目の反則負けを喫した。場所後、横綱審議委員会から進退について厳しく言われるのは避けられないだろう。
かつては幕内最軽量力士ながら奮闘し、横綱まで昇進。現在も136キロしかない。度重なるケガで満身創痍。大関時代から万全の状態で土俵に上がったことはない。最近は速攻を狙った雑な攻めも多く、協会内でも「騙し騙しやっても1年持たない」と言われていた。
引退も時間の問題とはいえ、それでもまだ辞められない理由がある。「白鵬のアシスト役ですよ。白鵬はまだまだ長く相撲を取る気でいるので、自分の負担を和らげるためのモンゴル人横綱が必要。鶴竜だけでは心もとない。将来的に横綱に育てようとしている逸ノ城も、今場所新入幕したばかり。その逸ノ城を昇進させるためにも、自分の子分が上位にいた方が望ましい。日馬富士は当分引退できないでしょう」(ベテラン相撲記者)
体がボロボロになるまで相撲を取るしかない。