大砂嵐に批判、横綱・白鵬も…相撲界にはびこる「悪質エルボー」
土俵の頂点を極めながら、「相撲はプロレスじゃない」ことを理解していないのか。
27日に閉幕した大相撲名古屋場所で問題になっていたのが、大砂嵐(22)の代名詞ともなっていた顔面へのかち上げだ。156キロの体重を片手懸垂できるパワーから繰り出されるヒジは破壊力十分。五月場所では遠藤を一発KOし、今場所も千代鳳らがまともに食らって悶絶。稀勢の里からも鼻血を噴き出させていた。
これには土俵内外から批判も多く、大嶽親方(元十両大竜)から禁止令が出たほど。もともと、かち上げはヒジをしゃくり上げて相手の上体を起こすための技であって、顔面に叩きつけてKOする技ではない。
しかし、大砂嵐よりも悪質といわれているのが横綱白鵬(29)だ。ベテラン相撲記者が言う。
「大砂嵐ほど頻繁ではないが、白鵬も露骨にヒジを顔にぶつけにいくことがある。それこそ、プロレスのエルボーを相撲技と勘違いしているのでは、と言いたくなるほどです。そもそもヒジで顔を狙うと、すかされた時に自分の上体が浮いてしまうし、脇も空く。張り差しと同じように横綱が使う手としてはふさわしくない」