怪我人、監督采配…巨人“CS敗退”に例年以上の不安材料
すでにリーグ優勝を決め、30日はジャイアンツ球場で全体練習を行った巨人。クライマックスシリーズ(CS)では巨人にアドバンテージの1勝があるため、絶対的有利は揺るがないものの、短期決戦は何が起こるか分からない。巨人はリーグ優勝した07年のCSで2位中日に敗れている。12年も2位中日にいきなり3連敗。王手をかけられて冷や汗をかいたことは記憶に新しい。それに今季は、例年以上に不安材料が転がっているのだ。
巨人OBの評論家、中村稔氏がこう言う。
「特にリリーフ陣は不安です。昨年までは山口、マシソン、西村の『3本の矢』が盤石で、これが巨人の強さの源泉になっていた。その3人が今年はずっと調子を取り戻せないでいる。安定感に欠ける沢村も同様ですが、この4人には共通の問題がある。調子が良くないからだろうが、腕を振ろう振ろうと意識するあまり、フォロースルーがしっかり取れずに投げっぱなしになっている。これでは、質のいい球が投げられません。例えれば、みなキャッチャーミットに向かって短銃を撃っている。短く速く腕を振るのではなく、本来は銃身の長いライフルをイメージして腕を振らなければいけない。彼らの状態が短期間で劇的に変わることは期待できませんから、投手陣、特にリリーフ陣は巨人の大きな不安です」