怪我人、監督采配…巨人“CS敗退”に例年以上の不安材料
抑えのマシソンの防御率3.58は、セーブ数上位5人のセ・リーグの守護神の中で最も悪い。山口は3.04。昨季1.22、12年は0.84だけに今季は絶対的な存在ではない。キャンプ中に左肩を痛めた影響がいまだにあるのか。先日は「今年はチェンジアップの腕の振りに悩んだ」とも打ち明けていた。昨季のセーブ王の西村は調子が上がらず、開幕して1カ月もしない4月中に配置転換。二軍落ちも経験した。現在は中継ぎだが、こちらもアテにはできないのだ。
■故障者多くCS合宿も見送り
打撃陣も不安だ。原監督が「得点力は80年の歴史の中でも褒められたチームではない」としたリーグワーストのチーム打率.255の貧打。主将の阿部は.246でリーグ最下位。開幕4番の村田も.252でリーグで下から4番目。原監督は「(CSは)慎之助と村田が牽引してくれるよ」と話したものの、その阿部は今季は首痛から始まり、最近は自打球を受けて右足、死球を受けて右ヒジを痛め、ここ2試合は欠場している。
打率.297でチームトップの長野は右ヒザの状態が思わしくなく、優勝後に二軍落ちした。痛めたのは8月の終わりだったが、抹消されることなく戦列に復帰。足を引きずり、痛み止めを服用しながら強行出場を続けてきた。「ヒザ、まだ痛いっす……」と漏らしながら、広島や阪神との直接対決では全力疾走もした。CSまでに万全な状態に戻るとは考えにくい。