ヤクルト真中新監督が語る「指導者の理想」「選手との接し方」
すでにチーム再建プランなどを明かしている、ヤクルトの真中満新監督(43)。監督、指導者としての理想像、考え方などはどうなのか。
――二軍コーチ、二軍監督、一軍打撃コーチを歴任された真中監督には実務派のイメージがありますが、今のプロ野球界はスター監督というより、実務派監督が多い。
「個人的なことを言うと、僕は二軍監督、打撃コーチと段階を踏ませてもらって、自分の中では言い訳が立たない状況でチームを預かっていると思っています。一軍監督としては1年目になりますが、09年から二軍コーチとしてチームをずっと見させてもらっているし、僕の中では1年目という感覚はありません。言い訳は全く考えていないし、自分のなかでは1年目から勝負です」
――野村監督からスタートして若松、古田、高田、小川と5人の監督に仕えた。参考にしたいと考えていることはありますか?
「5人の監督のいろんなところをチョイスしてやっていきたいとは思っています。野村さんには前回話したように、野球のセオリー、基礎的なことを叩き込まれ、野球観も学びました。01年に優勝、日本一を達成させてくれた若松さんには一軍監督、二軍監督、一軍打撃コーチとそれぞれの時代を通して打撃技術、打撃論を教わった一方で、選手の自主性も尊重してくれた。野村さんに厳しい環境で指導してもらったから、若松さんの時には自主性をもってノビノビと野球ができた。古田さんにはレギュラーを外れた僕を、代打の切り札として重宝してもらい、代打としての年間安打記録(31安打)を作ることもできた。高田さんの時は引退することになって悔しかったけれど、自分を見つめ直す時間を与えてもらった。小川さんは二軍監督、一軍打撃コーチとして仕えて、指導者としてのイロハを学ばせてもらったし、僕の意見も尊重してくれた。ヤクルトに入団して22年、これまで学んだことを総動員して戦っていきたい」