ドラ2、ドラ4も…巨人・原監督が「左腕」をかき集める理由
原監督はこれを一番恐れていた。左の絶対的セットアッパーとして06年からの第2次原政権を支えてきた、「影のMVP」と言ってはばからない、代えのきかない原巨人の生命線だからだ。
■成瀬、宮西の名前も
だからだろう。ドラフト2位での左腕指名は指揮官の意向が決め手になったという。もともと、2位候補のグループに入っていたものの、直前まで評価が分かれていたという。巨人の外れ1位候補は中部学院大の野間峻祥外野手だった。しかし、ドラフト前日の会議で映像を見た原監督が「うちにはいない左投手。目立ったひとり」と最も興味を示したのがこの戸根だった。球団関係者によると「2位まで残っていれば野間を指名するはずだった」と言うが、その前に広島が外れ1位で野間を指名。その時点で「日大の投手でいこう」と2位は原監督の判断で決まったという。
4位で指名した国学院大の田中大輝も左腕。とはいえ、仮に山口が万全でなくても、新人2人がいきなり山口の代役は荷が重い。FAや外国人補強で左投手をかき集めるのは必至な情勢だ。
FA権を行使する可能性がある左腕では、成瀬(ロッテ)や宮西(日本ハム)の名前が挙がる。ドラ2投手への期待は大きいが、山口の代役探しの左腕獲得が巨人のオフの大命題になりそうだ。