グリエルも横取り? ソフトB「青天井の財力」と「底なし強欲」
■巨人は早くも“白旗”か
そうなるとピンチなのは、以前からグリエルを狙っていた巨人だ。今季はDeNAにさらわれたとはいえ、解禁前からキューバ野球連盟に獲得を要望している2年越しの“恋人”だからだ。今季は二塁にFA1年目の片岡がいたが、打率.252で後半戦はベンチを温める試合が増えた。このオフは再び二塁が補強ポイントになる。チーム打率(.257)がリーグ5位とふるわなかった貧打脱出の起爆剤として、是が非でも獲得したい助っ人なのだ。
グリエルは帰国後にキューバで行った会見で、「巨人などいいチームが他にもあるが、もし選べるならDeNAに戻ることを選ぶ」と話したという。仮に本人の意向が反映されるならDeNA残留だし、基本的にはキューバ野球連盟と日本の球団の交渉で、最終的に「条件」がモノをいう可能性が高い。“金満”といわれる巨人も、近年はマネーゲームには消極的。どちらに転んでも苦しい戦いを強いられそうなのだ。
そもそも巨人からは、景気のいい話は聞こえてこない。今季はリーグ優勝しながら、CSで阪神に屈辱の4連敗。同様にリーグ優勝してCSで中日に完敗した07年オフはヤクルトからラミレスとグライシンガー、横浜(現DeNA)からクルーンを獲得。他球団のエースと抑えと4番を補強した。2年連続3位に沈んだ11年オフには、ソフトバンクの杉内と横浜の村田をFAで獲得している。