楽天ドラ4 日系4世フェルナンドが秘めるブラジリアン魂
楽天4位指名のルシアノ・フェルナンド(22=白鴎大・外野手)は、 日本に移住して17年。故郷ブラジルで過ごした日々は遠くなっても、フェルナンドの胸を刻むのはラテンのビートだ。
5歳の時にブラジル西部にあるマットグロッソ・ド・スル州の州都カンポグランデから移住。カンポグランデはポルトガル語で「広大な田舎」という意味。マラカジュ山脈の中にある平野で、中心部こそ高層ビルが立ち並ぶものの、郊外はコーヒーやサトウキビ畑、田んぼなどが広がっている。太平洋戦争時に沖縄からの移民が多く流入した地で、沖縄料理屋が多いことでも知られている。フェルナンドも父方の曽祖母が戦争時に移住してきた日本人という、日系4世だ。
「両親は僕が3歳の時から2年間、日本に出稼ぎに出ていたんです。その間は祖父母の家に預けられていました。仕事は順調だったようで、一度両親はブラジルに帰郷し、僕と兄と一緒に日本に移り住んだんです」
■3カ国語覚える
日系とはいえ、4世では日本語がしゃべれない者の方が多い。今でこそ違和感なく日本語を操るフェルナンドも、当時はポルトガル語しか話せなかった。