WTB藤田が謎の離脱 ラグビーは代表より早明戦が大事?
ラグビー日本代表の勢いが止まった。欧州遠征中の日本代表(世界ランキング10位)は23日にグルジア代表(同15位)相手にテストマッチを行い、24─35で敗退。昨年11月15日のロシア戦から続いたテストマッチの連勝記録は11でストップ。今年最後の代表戦で不安を残した。
格下相手に不覚を取ったのは主将でナンバー8のリーチを故障で欠いたこともあるが、不動のWTBである藤田慶和(21=早大)の不可解な離脱が響いたのも事実だ。
藤田は今回の遠征に帯同しながら16日にチームを離れた。日本協会の発表によれば「諸事情のため」だ。その後、藤田は17日に帰国し、19日には早大の練習に合流した。
春先に痛めた右肩の状態が思わしくないため、大事を取って帰国したともいわれるが、ラグビー関係者の間では、「12月7日の明治大戦(秩父宮)に備えて日本代表を離れた」ともっぱらなのだ。
全盛期ほどではないにしろ、早明戦は大学ラグビー界ではドル箱カードだ。依然として注目度は高い。代表に選ばれた藤田を欠場させるわけにはいかず、半ば強制的に遠征から戻したのではないかとみられているのだ。