ペーニャ獲得で8人に 楽天助っ人の熾烈な「一軍ベンチ」争い
「いくら大砲がいないといっても……」
楽天の関係者が呆れ顔だ。チームが元オリックスの主砲ペーニャを獲得することが濃厚になったからだ。
楽天は昨年末からジョーンズの後釜となる右の大砲を調査。その筆頭格として昨季オリックスで32本塁打、90打点を残したペーニャに早くからラブコールを送っていた。大久保監督が「補強をするのであればありがたい」と喜ぶのは当然だろうが、いいことばかりではない。
ペーニャ獲得となれば、楽天の助っ人外国人は投手4人(ミコライオ、クルーズ、レイ、ハウザー)、野手4人(セゴビア=育成、サンチェス、ウィーラー、ペーニャ)の計8人となる。ただし、一軍に出場選手登録できるのは投手、野手を合わせて計4人。そのうち、ミコライオ、クルーズ、サンチェスはほぼ一軍が内定。これにペーニャが加われば、他の助っ人選手は一軍ベンチに入れない。
「どこの球団も『ケガのリスクを考えれば助っ人は何人いてもいい。助っ人同士の競争心も生まれる』とはいうものの、楽天の場合は違う。すでに、ある助っ人は『ウチ(楽天)は何人補強するつもりなのか』と愚痴を漏らしていますし、ミコライオ、サンチェスらはこれまでの実績を踏まえて、契約の付帯条項として出場試合数、出来高払いなどが盛り込まれている。たとえ不調でも、ある程度は我慢して起用しなければならない。そこにオリックスとカネで揉めて退団したペーニャが加われば、彼もレギュラーはほぼ確実でしょう。他の助っ人はやる気をなくしますよ」(冒頭の関係者)
楽天の今季のチームスローガンは「一致団結」。ペーニャ獲得ならチームにヒビが入る。