昼間から6時間のキャンプ生中継もバカにしたもんじゃなかったぞ
学校の部活でやってる野球とプロ野球は練習のレベルが、まるで違う何をいまさらの事実。つぶさに知るにはプロの練習をキャンプ地まで出向いて見るしかない。それがCSスポーツチャンネルの生中継で見られる時代になった。わたくしは今年は堪能した(暇だったせいもあるが)。
内野を回る送球プレーの速さよ。グラブに球が収まるスッパン! という音の小気味よさよ。プロ野球のいわば生地、裁断、縫製の裏側までファンが生放送OBの解説付きで6時間、つぶさに享受できる時代となったのだ。何とぜいたくなことか。
何よりも静かなのがいい。聞こえるは守備コーチの甲高い声と選手を鼓舞するBGMだけ。開幕すれば、歓声にへたくそトランペットのパラパラヒェ~のぷっぷくぷ~にやけくそ太鼓がドンドコ混じり、純粋に野球を楽しみたいファンにしてみりゃ、ただやかましいだけの中継と成り果てて辛抱たまらなくなるのに。
たとえばCSスポーツチャンネル「GAORA」が独占する名護市営球場のファイターズキャンプともなると、応援だって叫んでいるのはおっさんひとり。このご仁が選手の登場曲を丸暗記しておって、たったひとりで「ぱ~っぱらぱっぱらぱ~」と口述トランペット序奏後に、「かっとーぁせー、にーしかわ! ほーむらん!」とか、これを全登場選手分おやりになるのを聞くにつけ、どういう方なのだろうか? と思いを巡らす楽しみのおまけ付き。