ダル手術から1週間 復帰を左右する「初期リハビリ」の重要度
右肘の靱帯損傷で17日(現地時間)にトミー・ジョン(腱の修復)手術を受けたレンジャーズ・ダルビッシュ有(28)。24日で手術から1週間がたつ。早ければ患部を固定するギプスが外れ、リハビリメニューに肩関節や肩甲骨の可動域を広げる運動が始まる時期だ。
リハビリは初期段階とはいえ、この時期のメニューをおろそかにすると復帰時期が大幅にずれ込むことにもなりかねない。肩関節や肩甲骨の可動域が広がれば、肘への負担が減り、ボールを握るようになった後の回復具合にも影響するからだ。
実際、過去にも手術直後のリハビリが不調で復帰が遅れた投手は少なくない。10年に右肘にメスを入れたレッドソックス・田沢は、術後の患部の痛みが激しかったこともあり、思うようにリハビリが進まなかったのだろう。通常通り、術後の24週目にキャッチボールを再開したが、肘に痛みが生じた。ほぼ同時期に手術を受けた同僚投手が力を入れてキャッチボールする横で、しばらくは山なりでしか投げられなかったそうだ。田沢は結局、メジャー復帰までに1年5カ月を要した。
ダルを執刀したのは田沢の担当医でもあるジェームズ・アンドリューズ氏。手術法は変わらないだけに、ダルもリハビリで手を抜けない。