貧打の巨人打線によぎる「飛ばないボールでV逸」の悪夢
巨人が12日、ヤクルト投手陣からもらった2連続を含む3つの押し出し四球で逆転勝ちした。5球団との対戦を一通り終え、7勝8敗の4位。原監督は「打てば勝機はあるということ。ふた回り目でこっちも対策を考えながら、選手たちも形で出してくれると思う」と話した。
スタートダッシュ失敗の原因は昨季から続く「貧打」。チーム打率.229はリーグワースト2位。50得点は3位だが、失点が53と上回っているのだから借金生活も当然だ。最大の「誤算」は狭い東京ドームを本拠地にするあの巨人が、ホームランを打てないことである。これまで亀井と片岡で放った計5本のみ。阿部、坂本、長野、村田らの中軸が揃ってゼロなのは明らかな異変だ。この日の試合前、巨人の某選手がこう言った。
「ひと回りして分かったこと? またボールの仕様が変わったのではないか? ということ。去年より明らかにボールが飛びませんよ。ホームランだ! と思った打球がフェンス手前で急失速することが何度もあった。ここ2年は飛んだけど、統一球が導入された頃(11、12年)に近い打感かもしれない」