大ブレーキのG阿部と村田 中日が「打てない」と見抜いた理由
「しばらく対戦がない間に、阿部も村田もだいぶ打ち方が変わったな。シーズン中にあそこまでフォームをいじるってのは悩んでいる証拠。微調整ならまだしも、打者はオフに散々試行錯誤して開幕を迎えているわけだから、シーズン途中で大きく変えても、だいたいうまくいかない。何がダメって、『打てなくて悩んでいます』って相手に見せること。あの2人は打たない、打てない。そう思ってうちの投手には投げてもらいたい」
中日先発の山井はその言葉通り、大胆不敵だった。遊び球や際どい球など不要とばかりに、積極的にストライクを取りにいき、第1打席で阿部は3球三振。村田はど真ん中の直球に詰まり、二ゴロに倒れた。見下ろされた2人は結局、阿部の1安打だけに抑えられた。
巨人のチーム本塁打数は37。リーグトップのDeNAに15本も差をつけられている長打力不足を解消すべく、阿部と村田には一発の期待もかかる。しかし、かつてホームランバッターとして恐れられたこの2人が、相手にナメられているのは原監督には誤算だろう。風前のともしびとなった貯金と首位の座以上に、巨人にとっては由々しき事態である。