五輪追加有力「野球・ソフト」に“逆風”…鍵はパラリンピック
20年東京五輪で追加種目として採用が有力視される「野球・ソフトボール」に逆風である。
追加競技を巡っては、すでに東京五輪組織委が第1次選考で8競技を選定。今後は各団体からのヒアリングなどを行って候補を絞り込み、9月末までに国際オリンピック委員会(IOC)に提案する。
各競技とも国際競技団体(IF)を通じてIOC委員と接触し、ロビー活動を展開。中にはテレビ中継を意識して試合時間の短縮、ルール変更に踏み切るなど、採用に向けて必死のアピールを続けている。
追加種目の採用要件については、テレビ視聴率を稼げたり、観客動員数が見込めるなど、さまざまな臆測が飛び交っているが、実は国際パラリンピック委員会(IPC)も重要な鍵を握っているという。
IOCとIPCは数年来、障害者スポーツの普及、発展を目指し、これまで以上にパラリンピックの大会拡大を目指している。五輪の追加種目の決定に関しても「パラリンピックでも実施できること」が条件のひとつになっているという。
今回、候補に残った8競技ともIPCに加盟していない。ここにきて空手など複数のIFが障害者の国際大会を開催したり、駆け込みでIPCへの加盟申請を行っているのは追加種目採用に有利に働くとの計算からだ。