菅野粘投も打線の援護なし…巨人OBが「心身の疲弊」を懸念

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 巨人菅野智之(25)の粘投は報われなかった。12日の阪神戦で7回115球を投げ、8安打1失点。1-1のまま降板したため、勝敗はつかなかった。防御率1.73はセ・リーグの先発投手唯一の1点台。15試合の登板でリーグ2位タイの4完投にもかかわらず、ここまで7勝6敗である。巨人のエースとして、目標とする「貯金」は思ったほど稼げていないのだ。12球団最低打率(.238)の打線は、この日の援護点はわずか1。巨人OBの評論家、高橋善正氏がこう言う。

「投手の勝ち負けはチーム力が大きく関係するため、防御率が良い投手が一番、とはよく言うけれど、やっぱり白星に勝る栄養剤はない。投手に『20勝で防御率3点台と10勝で1点台だったらどっちがいい?』と聞けば、全員が『20勝』と答えるでしょう。前半戦の菅野は完投しながら敗戦投手になるなど、好投が報われないケースが目立ちましたね」

■良かったものも崩れていく

 昨季も防御率のタイトルを獲得したものの12勝止まり。打線の援護に恵まれないこともあって、夏場に急失速したのが原因だった。右手中指と右ヒジを故障し、8、10月に相次いで離脱したことで、大事なポストシーズンも棒に振った。「1点もやれない」と投げ続けたことで、体が悲鳴を上げたとも考えられる。昨季は球宴前まで9勝4敗、防御率2.15。今季、防御率はさらに良くなったが勝ち星は2勝減。原監督はこの日、「粘りながら1点という中で投げたけど、こういうゲームでは先取点が重くなってしまう」と話した。つまり、「1点もやらないで欲しかった」と注文をつけたわけだ。前出の高橋氏が続ける。

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