陸上サニブラウンだけじゃない 「ハーフ選手」が秘める可能性
ハーフと聞けば、納得だ。
19日(日本時間20日)、コロンビアで行われた陸上の世界ユース選手権男子200メートルで、100メートルを10秒28の大会新記録で制した16歳のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東京・城西高)が、こちらも20秒34の大会新記録で優勝。200メートルの時計は、03年にウサイン・ボルト(ジャマイカ)が出した20秒40を更新。桐生祥秀(東洋大)が持っていた日本高校記録(20秒41)も塗り替えた。8月の世界選手権(北京)の参加標準記録20秒50を上回ったことで、追加による代表入りが濃厚となった。
身長が187センチのサニブラウンは、ハードルの選手だった日本人の母とガーナ人の父から生まれたハーフだ。小学3年で陸上を始め、中学時代に急成長。今年1月には日本陸連が20年東京五輪を見据えた若手強化選手「ダイヤモンドアスリート」にも選出された。
先日中国の蘇炳添(25)が、ダイヤモンドリーグの男子100メートルで、東洋人としては初めて10秒の壁を破った(9秒99)が、近年、陸上のトラック競技は黒人選手の独壇場だ。これは、黒人の筋肉繊維量が先天的に多く、瞬発系競技に強いからだといわれている。