東アジア杯連覇消滅 「Jリーガー」では代表の底上げにならず
今大会の北朝鮮代表と韓国代表は、選手のレベルもチームの完成度も低く、目に付いたのは「勝利への執着心」だけだった。しかし、その部分で日本は見劣りし、それがスコアとなって表れた格好。これも昔からいわれていることだが、メンタルの弱さを克服しない限り、いつまで経っても日本は、世界と伍すことはできない。
技術の面でも、日本の選手たちに見るべきものはなかった。北朝鮮戦も韓国戦もミスのオンパレード。韓国戦の前半中盤、右サイドでボールキープのFW永井謙佑が、走り込んだMF山口にパスを送ろうとしたが、ミスキックで山口の後方にパスを出してしまった。後半序盤には、GK西川周作からパスを受けたDF槙野智章が、左サイドにパスを出そうとしたが、フリーの状態でミスを犯してしまい、ボールはサイドラインを越えた。同じようなミスを左SB太田宏介もやらかした。
釜本邦茂氏(メキシコ五輪得点王・日本サッカー協会顧問)がこう言う。
「ここ数年来、韓国代表選手は技術的な進歩が感じられず、欧州リーグで通用するのか、といわれると疑問符が付く。そんな韓国に勝てなかった日本の選手たちは、ゴールを決めて勝利するためには、どんな工夫をすればいいのか、もっともっと考えないといけない」
韓国と引き分けた時点で日本の連覇の可能性は消えた。しょせんは東アジアの覇を争う大会である。そこでモタモタしているようでは、日本サッカーの先行きは暗い。