すでに8種目でWR更新 世界水泳「記録ラッシュ」のカラクリ
世界選手権(ロシア・カザン)の競泳が記録ラッシュに沸いている。
2日(現地時間)の開幕から5日目までに、8種目で世界新記録が生まれているのだ。3日の女子200メートル個人メドレー決勝では優勝したカティンカ・ホッスー(ハンガリー)が2分6秒12の世界記録を樹立。4日の男子50メートル平泳ぎでは世界新が続出し、予選でファンデルバーグ(南アフリカ)がマークした26秒62の世界新を、準決勝でピーティー(英国)が26秒42を叩きだしてあっさりと塗り替えた。
高速水着の恩恵を受けて大会史上最多となる43種目で世界新が出た09年ローマには及ばないものの、前回バルセロナの2個を早くも上回った。
世界新が続出しているのは多数のスピードスイマーが出場しているのはもちろん、実はこんなカラクリもあるという。
「カザンのアリーナのプールは高速水着ならぬ高速プールなんです。水深は国際水連が定めたギリギリの3メートルに設定し、深ければ深いほど、波の抵抗を受けずスムーズな泳ぎができるからです。さらに、体が沈むのを防ぐために消毒用の塩素を大量に注入しているという話もあります。塩素の濃度が濃いと浮力が増して好タイムが出やすくなるのです。ロシアで水泳の世界選手権を開催するのは初めてのこと。今後も国際大会を誘致したい思惑もあり、ロシア水連は大会を盛り上げようとプールに規定スレスレの細工を施したのでしょう」(現地マスコミ関係者)