仙台育英・佐々木監督語る “県外出身者”勧誘に消極的な理由
――なぜですか?
「本当に仙台育英で野球をすることがその子にとって幸せなのか? ということです。例えばウチは沖縄からも入学希望者が来る。でも、私は『沖縄と東北では環境も違うし、こっちは雪も降るよ』と、むしろ反対しましたよ。やっぱり地元の学校に進学した方がいい。迷っていたら、必ずもうひとつの選択肢を勧めています。他校から勧誘されている子もそう。『来てほしいと言ってくれるなら、そっちに行きなさい』と。私は野球部希望者には『ウチに入ったからといって、野球がうまくなれるとは思わないでね』と言っているのですが……」
――といいますと?
「練習の大半を選手の自主性に任せているからです。もちろん、私も新入生などには練習方法の叩き台を出して1週間くらいはやらせますが、『キツかったり、合わなかったら言ってね』と伝えている。まあ、(叩き台は)ほとんど彼らに修正されますね(笑い)。それも私の作った原形がなくなるくらい。でも、自分たちで作ったメニューは必ず守ります。だから私は何もしていないんですよ(笑い)。弱くなったら私が辞めればいいだけです」