「周囲がケアを」 過熱する早実・清宮フィーバーに識者が懸念
入学後の3カ月で13本塁打だから、素質があるのは間違いない。1年生ながら3番を打ち、去る26日に甲子園出場を決めた早実(西東京)の1年生、清宮幸太郎(16)のことだ。
が、それにしても最近のテレビ、スポーツ紙の清宮報道は常軌を逸してないか。
その一挙手一投足を連日、追い掛け回し、必要以上に騒ぎ立てる。例えば甲子園出場を決めた翌27日は、デイリーを除くスポーツ紙5紙が「清宮 甲子園」と1面で大騒ぎ。「1年では松井も清原も選ばれなかったU18W杯代表入りへ前進」と早くも甲子園での活躍を前提に記事をつくった新聞も中にはあった。
のちにプロ野球界のスターになったPL学園の桑田真澄、清原和博、星稜の松井秀喜、横浜の松坂大輔、大阪桐蔭の中田翔だって、脚光を浴びたのは甲子園で結果を出してから。地区予選からここまで大騒ぎされた選手はかつていなかった。
「ラグビーの清宮(克幸=ヤマハ発動機監督)の息子という付加価値でしょう。日本のマスコミは2世、ジュニアが大好きですからね。まだ海の物とも山の物ともつかない高校1年生なのに、その扱い方はちょっと異常ですよ」と、作家の吉川潮氏がこう言った。