死闘制するも 原監督の“広島アレルギー”に巨人選手戦々恐々
首位阪神にはすでに勝ち越しを決めたというのに、4位に沈む広島になぜか分が悪いのが巨人である。原監督は開幕前から、黒田人気に後押しされるであろう広島を最も警戒していた。
勝てないからバタバタする。後半戦になっても貧打が続いた広島戦前日の7月23日には、「打線が活発になるに越したことはない」という原監督の大号令で休日返上。敵地マツダスタジアムで練習を行った。
9日までの前カードは、本拠地・東京ドームで10年ぶりの3連敗を食らった。計30イニングでたったの2点しか奪えなかった貧打に指揮官は激怒。またも翌10日の休養日を剥奪し、“懲罰”打撃練習を指示したのだ。さすがにチーム内からブーイングがちらほら。某選手が声を潜めてこう漏らしていた。
「今年は確かに広島に分が悪いけど、休日剥奪とか、一度やめた練習が復活したり、広島戦の前後には何かが起きる。気が気じゃないですよ」
この練習日には体感速度150キロ超の超高速マシンでの打ち込みを敢行。6月の交流戦終了後から試合前のフリー打撃で導入し、7月いっぱいで使用をやめていた練習を急きょ、復活させたのだ。川相ヘッドが「時期がきたということ」と理由を話していたが、広島にやられた途端にまた再開では、ナインがずっこけるのも無理はなかった。
雨天中断もあった21日の広島戦は延長十一回、6時間を超えるロングゲームの末に4―3で勝利。対戦成績を9勝12敗としたものの、唯一負け越す広島がCSに進出してきたら厄介だ。原監督の“広島アレルギー”に、振り回されるナインは戦々恐々である。