2週間前から連日出稽古…横綱白鵬「異例の相撲三昧」の真相
一部報道によれば「オーバーワーク」だそうだ。13日に初日を迎える大相撲9月場所。大関照ノ富士の優勝、綱取りに注目が集まる中、稽古嫌いの横綱白鵬(30)が普段以上に汗を流している。
9月に入るや連日のように出稽古に赴き、人が変わったように相撲三昧。宮城野部屋は耐震性の問題が発覚したため、10日に移転が完了したばかり。それまで調整を行うには、他の部屋の世話になるしかなかった。もともと白鵬は場所前の稽古に熱心でなく、番付発表から本場所までの1週間で仕上げるタイプ。それがルーティンとなっていただけに、普段と違う猛稽古は諸刃の剣となりかねない。
白鵬は12年5月場所の前も出稽古を熱心に行っていた。直前の3月場所では優勝しながら、稀勢の里などに2敗。当時の鶴田横審委員長から「ピークが過ぎたのか」と言われた。そんな雑音を振り払うかのように稽古に熱を入れた結果、10勝5敗。白鵬にしては珍しく、中盤で連敗を喫した。
ある角界OBは「当時とはまるで状況が違う」とこう話す。
「12年は稀勢の里や栃煌山といった、勢いのある力士が所属する部屋を中心に出稽古をこなしていた。でも、今回は上位力士のいない部屋ばかり。稽古総見では一度も土俵に上がってないし、伊勢ケ浜一門の連合稽古でも遠藤や宝富士など、明らかな格下力士ばかりを選んでいた。強い力士とは誰ともやっていないから、疲労も心配ない。報道では『1日20番も』なんてあったけど、白鵬にしては多いというだけ。宮城野部屋が使えず、毎日出稽古に行かなきゃいけないので弱い相手と番数を多く取る方針にしたのだろう。相変わらずのマイペース調整だよ」
36度目の優勝は堅い。