侍・小笠原が引退 19年のプロ野球人生支えた“内助の功”
17日、引退会見に臨んだ小笠原道大(41)の表情は晴れやかだった。
「この日が来たなという感じ。あらゆる思いが交錯していますが、すっきりしています」
史上2人目の両リーグMVPをはじめ、数々の名誉とタイトルを獲得したプロ野球人生を、「日本ハムでの10年間はプロ野球のことを勉強させてもらい、巨人では成長した姿を思い切り見せる7年間。最後の中日ではワガママを通してもらった2年間でした」と、振り返った小笠原を語るうえで欠かすことのできない存在がいる。97年のプロ入り前に入籍した、4歳年上の美代子夫人である。
日本ハムから巨人にFA移籍した06年オフ、美代子夫人がフロント幹部宛てにしたためた手紙は今でも巨人関係者の間では語り草になっている。
<私事ではありますが、結婚して十年、「ファンからの球団からの」大切な預かり物として、小笠原と接して参りました>と始まるそれは、<このたび、多くのファイターズファンの涙と落胆という大きな大きな十字架を背負いながらも、覚悟をし飛び込んでいく決心をしたようです。受け入れてくださるお気持ちに感謝いたします>と、続いた。