世界選手権で明確に リオ五輪柔道は“先手必勝”でメダル獲り
先の世界選手権(カザフスタン)で男女合わせて計17個(金8、銀4、銅5)のメダルラッシュに沸いた日本柔道。17日、女子日本代表が練習を公開した。世界選手権を総括した南條充寿監督(43)は「試合序盤は明らかに少なかった(教育的)指導が終盤になって増えた。残り数秒での指導で勝敗が決まった試合があった」と振り返った。
南條監督が指摘した通り、今回の世界選手権で試合終盤に指導が連発されたのは、国際柔道連盟(IJF)の方針だという。規定の4分間で勝敗を決め、極力、ゴールデンスコア(延長戦)にもつれるのを避けるためだ。
IJFではロンドン五輪後、正式種目として生き残るため、テレビ中継を意識した改革を図っているといわれる。試合時間の短縮は、グランドスラムなどの国際大会の放映権料にも影響するだけにIJFにとって最優先課題なのだ。
日本人選手は相手の出方を待って攻撃を仕掛けるタイプが少なくない。試合序盤から消極的になり過ぎて最後は指導などのポイントの差で敗れるケースも目立つ。世界選手権に続いてリオでメダルを量産するには、先手必勝でひたすら攻め続けられるかがひとつのポイントになりそうだ。