退任のエディーHCが痛烈警鐘 日本ラグビー「育成の問題点」
実際、海外でプレー経験のある日本人選手からは、前近代的な日本ラグビー界の体質を嘆く声が少なくない。
神奈川・桐蔭学園高を卒業後、強豪国の一つである南アフリカのクラブチーム「シャークス」の下部組織でプレーしたWTB松島幸太朗(22)もその一人だ。ジンバブエ人の父親を持つ松島は「日本の高校、大学は、ただ厳しい練習をしているだけ。もっと実戦に即して頭を使って考える練習をする必要があると思う」と話している。
世界最高峰の「スーパーラグビー」に所属する「ハイランダーズ」(ニュージーランド)で12年からプレーするSH田中史朗(30)は、日ごろからジョーンズHCと大学ラグビーの弊害について話し合っていたという。
「海外の大学生年代の選手はプロのチームでプレーしている。大学生がレベルアップするには、大学に所属しながらラグビーと語学留学が可能なシステムをつくるべきでしょう」(田中)
ジョーンズHCが竹を力技でねじ曲げたことによってW杯でも結果が出たものの、負荷がなくなれば竹は再び元に戻ってしまう。高校からトップリーグまで根本的な育成方法、システムを変えない限り、日本のラグビーは変わらない。