疑わしい本気度 「賭博巨人」なぜ全選手の携帯を調べないのか
巨人の久保球団社長は再発防止に向けて、今後も個別面談を繰り返し、指導していく考えを明らかにした。ならば、全選手、全職員に携帯電話を提出させて、交友関係なども含めて徹底的に調査するべきだ。それが久保球団社長のいう「模範になる」調査というものだろう。
1970年前後に起きた黒い霧事件(プロ野球の八百長事件)を知るプロ野球経営評論家の坂井保之氏がこう語る。
「巨人の対応を見ていると、真剣に真相を解明する気があるように思えない。黒い霧事件でプロ野球はどれほどファンの信頼を失ったことか。選手同士が疑惑の目を向け、勝つことに集中できない期間が長くあった。そもそも親会社から出向してくるフロント幹部に、プロ野球の事件史を知っている者、過去から学ぼうとする者が果たしているのか。調査が甘いということは、事件の重大さを認識していないのか、それとも続々と賭博関与者が出てくることを恐れてのことではないか」
このままでは球団の本気度が疑われる。