北の湖理事長急逝で始まるモンゴル勢の賜杯“たらい回し”
急死した北の湖理事長の後任を巡り、蜂の巣をつついたような騒動になっている日本相撲協会。そんな中、親方衆とは別に不穏な動きを見せているのがモンゴル勢だという。
ある角界OBが言う。
「今後、彼らが賜杯をたらい回しにする事態が想定されます。06年初場所の栃東以来、日本出身力士の優勝はゼロ。以前から賜杯はモンゴル勢に独占されていたが、近年は白鵬(30)の一人勝ち状態。それを日馬富士(31)や鶴竜(30)らと、順番に回していくのではないかといわれている」
白鵬は引退後、親方になる夢を持っている。しかし、現行のルールで親方になれるのは「日本国籍を有する者のみ」。
白鵬は帰化だけは避けたいと協会に働きかけていたが、北の湖理事長は「それは絶対に変えられない」と突っぱねていた。
その理事長が急逝。白鵬は将来の理事長候補といわれる貴乃花親方(43)に目をつけた。
「貴乃花親方が角界で浮いている変わり者だからです。以前もタニマチに代わるサポーター制度を打ち出し、親方衆から総スカンを食った。それがモンゴル勢からすると『現代的だ』となる。彼ならば国籍うんぬんの慣習を打破してくれる、と期待しているわけです。貴乃花親方は北の湖理事長を『オヤジ』と慕っていた。仮に自身が理事長になった後も、北の湖理事長が存命なら国籍うんぬんの制度変更は反対したでしょうが……」(前出のOB)