由伸監督我慢できるか G新助っ人ジョーンズに致命的弱点
「今年は打てなかったから大砲獲得は朗報だね」
巨人OBで元スカウトの城之内邦雄氏はこう言った。16日、ギャレット・ジョーンズ外野手(34=前ヤンキース)との契約が合意に至ったと発表された。
1年契約で年俸250万ドル(約3億円)プラス出来高。背番号は「5」に決まった。身長193センチ、体重104キロ。左投げ左打ちの巨漢は、メジャー通算911試合に出場し、122本塁打の大砲だ。リーグ最下位の打率.243の貧打に泣いた巨人は「30発打てる長距離砲」を探していた。バリバリの4番候補として期待がかかるが、不安もある。
今季は57試合に出場し、打率.215、5本塁打、17打点。メジャー通算で対右の打率が.265なのに対し、対左は.194とからっきし。米大リーグ関係者によると、「左投手に弱過ぎて対右用のプラトーンの役割だった。スライダーが苦手でスプリットなどの速い変化球に弱い傾向がある」と弱点が顕著。メジャーでの実績は十分だが、日本球界に慣れるまで時間がかかるかもしれない。
その時間を巨人が与えられるのか。これが一番の問題だ。原前監督は見切りが早かった。今季途中加入のフランシスコは18打席、カステヤーノスは22打席で二軍行きを命じられると、その後は二度と一軍に呼ばれることはなかった。2年目のセペダも今季は28打席。助っ人があふれ返る事情もあり、腰を据えて起用できないのも事実なのだ。